名画「で」遊ぶシリーズ8/フラゴナール『ぶらんこ』
パッと浮かんだだけでもバルザック、ドーミエ、そして今回遊んでくれるフラゴナール。いずれも「オノレ」という、日本語にすると絶許的なイメージが浮かぶ名前が共通している。フランス圏では男子のごく一般的な名前なのだそう。
すると太郎とか一郎みたいなもんか。おのれ…フラゴナール!!、と何の恨みもないけれどゴゴゴゴゴ…としてしまいたくなる名前だよね、オノレ、罪つくりな名前だよね。オノレ、オノレ…オノレェェ(゚Д゚)キエェェェェェッッッ!!! …失礼しました、コホン。
さて、今回は、お待たせしました、みもりん(id:yuki3mori)からのリクエストだよ!
ジャン・オノレ・フラゴナール(1732-1806年)の代表作『ぶらんこ』を(´•ω•)⊃ドゾー
ぶらんこの貴婦人は穿いてない
優美、繊細、そして愛とエロス。それがロココ美術の特徴。もうこの一枚見ただけでふつふつと湧き上がるモノがあるよね。シモに走ってもいい? ねぇ、いい?(←
まず、ぶらんこに揺られる貴婦人の御開帳っぷりがスゴイ。足を見られることが、恥ずかしく、はしたないこととされたこの時代に、大した大サービスぶりだ。そして、その中を覗くことを強要されているのは彼女の愛人、という設定らしいけれど…。
顔を赤らめ、両手を仰ぎ、未知なるものを見たかのような怯えた目。おそらく貴婦人は穿いてないのだ。ぶらんこで近くに、遠くにゆらゆら揺れる、レースに見え隠れする貴婦人の具(←察して)。何故だろう…拷問臭しか感じられないのは。
瞳孔開きまくりwwwこの貴婦人は何かヤヴァイお薬でも嗜んでいたに違いない。愛人をぶらんこから見下すその瞳からは狂気しか感じない、ドS…!! 華麗かつ豪快に靴を脱ぎ捨て、次は"跪いて足をお舐め"プレイに入るのだろうか。
口に指をあて、"秘めごと"を象徴するキューピットの像に靴を投げつけるとは、ホントにフリーダムな貴婦人ですねHAHAHA┐(´∀`)┌ それはもはや貴婦人じゃない。
華麗なる遊戯という名の調教風景
それにしても。
ものすごく雑に木(というか枝?)にくくりつけられた、ぶらんこの安全性に疑念を抱かざるをえない。しかし、ぶらんこの後ろで初老の紳士が微笑みを浮かべながら紐を管理しているように見える。この紳士の腕二本に、貴婦人とぶらんこの全てが懸かっているのかと思うとスリリング。彼は一体何者なんだろう。
その正体は貴婦人の夫。親子ほども歳が離れているように見えるけれど、収蔵元の美術館「ウォーレス・コレクション」(イギリス・ロンドン)の資料等にそのように書かれている(最初は司祭だったなど諸説あり)。ということは…ぶらんこに乗る貴婦人と愛人、そして彼女の夫…わぁー、3Pじゃないですかーやだー。
紳士が自分の妻に他の男をあてがう理由はただ一つ。もうアレが役に立たないからだろう。まだ若く、女の悦びを捨てさせるには忍びないと、妻の好みそうなタイプの男性を連れてきてはこの儀式を繰り返し…お陰で彼女は露出狂に目覚めてしまったが。
フラゴナールと『ベルサイユのばら』
ところで、フラゴナールの活躍した時代といえばルイ15-16世の王政の頃。リアル「ベルばら」の世界と一致する。その背景を考慮するとまた違う画に見えなくもない。
たとえば、貴婦人がかのマリー・アントワネットだったとしたら、この光景も何となく腑に落ちる。埋められている(?)のは夫ルイ16世、後ろで我が子の嫁たちを見守っているのがルイ15世。ルイ16世といえば結婚当初は、上○クリニックなどで剥いてもらわないといけない体だったはず。おまけに性欲より錠前造り欲が旺盛というお子様だ。
これではイカン、と思った父・ルイ15世が我が息子に施した古典的なリハビリ法がこれ。女性のアレに慣れなさいという父心と嫁のプライドが、ルイ16世にこのようなことを強いていたのだとしたら何となく辻褄が合う。そこでもう一度全体図を振り返る。
ほら(何が)。もうそれにしか見えない。見えない。ふぅ、ロココ期最高の芸術作品を汚しちゃったよ。みもりんには、リクエストありがとうの他にもやりすぎたゴメンも言ったほうがいいかもしれない…?
というわけでおしまい。これネタなんで信じないでお願いマジで。