Labo.299

いつも「なにか」をじっけんちゅう。

【6/9出遅れた】学生時代に影響を受けたバンド5選+曲【UK】

 ※これは昨日殆ど書き終わった状態にもかかわらず寝落ちした日記デス、くっそ悔しい

 「69」を「ロック」と呼ぶ人がいれば「シックスナイン」と呼ぶ人もいるだろう、村上龍的な意味で。あ、今ちょっと自重したわ、すげぇ悔しい。

 学生運動がお盛んな'69年を舞台にした童貞妄想エンターテインメントだ。男子は「あーわかる」、女子は「男子ってバカでかわいい」的な共感を得た作品。「あーわかる。何となく」と感じる自分の性別を、読むたびに疑いたくなる作品だ。売ったけど。

 

 おっと、こっちの話ではない、今回は音楽の「ロック」の話。

 学生時代はサークル(軽音楽部、他2つほど)の影響もあって、ほぼ洋楽しか聴かない時期だった。先輩方は皆、音楽的嗜好をアピールするかのようなロックなTシャツ+長髪が似合う、コテコテのHR/HM系の人ばかりだった。ぶっちゃけ怖かった。

 そんな人たちと暫定的にバンドを組んで(ちなみにパートはギター)、半強制的に洋楽に触れるうちに、私もすっかり洋楽しか聴かなくなってしまった。高校ではプリプリのコピバンしてたのにな(しかも衣装お揃い&自作という、間違った気合の入れよう)

 ただ、先輩や、後に入ってきた後輩がおおかたUS(アメリカ)に偏っていたにもかかわらず、私は何故かUK(イギリス)バンドにどっぷり浸かってしまった。
 今でも時々取り出しては、またはWeb上で聴いて懐かしむ、私の一部になったバンドと曲の数々を、本日は紹介させていただければと思う。※下にいくほどガン嵌まり構造で

Aztec Camera『Oblivious』


Aztec Camera - Oblivious (Official Video ...

 いつだったか「フリッパーズ・ギター」に傾倒していた頃、彼らが影響を受けたアーティストとして名前が上がったことが運の尽き(何の)。F・ギターを介してネオアコ旋風を撒き散らした元凶だ(元凶って、おま…)

 アコースティックなので、厳密に言えば「ロック」とはまた一線を画すものだが、この際いい。UKといいつつ彼らはスコットランドのバンドなので、これまた趣旨とは少しズレるけど、もうどーでもいい。
 スコットランドだってグレート・ブリテンの一角だという大雑把な脳内地図がそう言っているのだからいいんだ…っ! 見よ、この演奏する歓びに溢れたロディの表情を。

 ちなみに、当時17歳。瑞々しさMAXだけで余裕で萌え死ねたあの頃(遠い目)

The JAM『Going Underground』


The Jam - Going Underground - YouTube

 3ピースかっけぇ! モッズ万歳! ポール・ウェラーのイケメンっぷりでご飯がススム君! '80年リリース、プレスの間違いでA面になったら全英1位を初登場で掻っ攫った伝説の代表作だ。中盤の“ラーララ、ラー♪”の掛け合い(?)が堪らなく爽快。

 ワーキングクラス出身の、ちょっとヒネって政治に物申すような歌詞も国民を魅了した。パンク/NWムーヴメントの中心的存在として、主に若者から支持されまくったそうだ。ところでポールってキアヌに似てね?(現時点で賛同者ゼロ、泣こう)

 JAM解散後、ポールは「スタイル・カウンシル」というユニットを結成し。ピアノやパーカッションで音に重厚さを増した、ちょっとシャレオツな路線にいってしまったが、これはこれで味があっていい。ただ、クネクネ踊るポールはちょっと…orz


The Style Council - Walls Come Tumbling Down ...

 うーん、やっぱり3ピースのガシガシした音の方が私は好き。

SUEDE『Animal Nitrate』&『Trash』


Suede - Animal Nitrate - YouTube

 「FFとDQ、どっち派ですか?」と聞かれたら「メガテン派です」と答える私のメガテン的なバンド。同性愛から獣姦、殺人まで、自重しないデビュー作が大問題に。私もそこに食いついた。耽美、頽廃、ナルシズム、スキャンダルを詰め込んだ一枚だ。

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 ジャケットからしてコレだもの。ガッと手に掴んでレジへ走るに決まっておろう。 

 ところが、2ndアルバム制作時より二人のキーマン、ブレット・アンダーソン(Vo)とバーナード・バトラー(g)が険悪になって、バーナードが脱退。

 制作の大部分を担っていたバトラーに去られて、あっという間に煮詰まった横で、Blur vs Oasisブリットポップ戦争が勃発。
 周囲には「SUEDEは終わった」などと言われながらも、'96年、この曲を含む3rd『カミング・アップ』を引っ提げて再び英チャートのトップに立つ。


Suede - Trash - YouTube

 あぁ、思い入れが強すぎて長くなってしまったけれど、ブレッドのどこか人工的で異質で、キモくてザワッとする声には中毒性がある。あと、ふつくしい(*´д`*)ハァハァ

Queen『Good Old-Fashioned Lover Boy』


QUEEN: Good Old Fashioned Lover Boy - YouTube

 私以前に、母が大ファンだったので、小学校に上がる前から家ではほとんど強制的に聴かされていたQueen。染みに染み込んだmyソウル・ミュージックの数々は、ほとんどQueenのナンバーで占められていると言っても過言ではない。

 日常会話もままならないのに、ランドセル背負って「♪あいうぉんちゅーばいまいばいしーくー!♫」なんて謎の呪文を唱えながら登校する様は、思えばかなり浮いていたのかもしれない。おかげで6年間で友達、見事にゼロ( ;゚∀゚)アハハハハ八八ノヽノヽノヽノ\

 ちなみに、これを歌っていた↓ ※ゼンラー系パツキン姐ちゃんてんこ盛りにつき注意


Queen Bycicle race - YouTube
※6/10 22:10頃画像の差し替えしました間違ってた\(^ω^)/

 Queenに関して何がいいかとか、もう言葉に表し難い。前の曲に戻ると、やっぱりメロディがツボに入ったんだよなぁ、何となく。諸説ある歌詞の意味は後で知った。兎にも角にも、どこまでも伸びる歌声が素晴らしい。誰にも真似できないと思う。

 ’91年11月23日に、自らのHIV陽性を世界に発信し、その翌日に急死したのはかなり衝撃的だった。で、初めてサークル内で演奏したQueenの曲が、何故かこれだったワケです、ハイ。余談だが、Queen結成の年は私が生まれた年でもある。これも縁だろうか。

 彼らのPVを視聴していていつも思うことがある。フレディ、最初ピアノを弾きながら歌っていることが多いの。なのに、何故か途中でいつもいつも演奏放棄してフロントに出てきてヒャッハーしちゃってるの。アレって何なの。

Manic Street Preachers『』←いろいろあり過ぎて絞れなかった


Manic Street Preachers - Little Baby Nothing - YouTube

 デビュー作『ジェネレーション・テロリスト』から、何かジャパンを誤解している気がしてならないPVを。ちなみに「ぱつーん!」「ばいーん!」という効果音が似合いそうなこのセクシー姉ちゃんはトレーシー・ローズという当時のポルノ女優だ。

 ジェームス・ディーン・ブラッドフィールド(Vo&g)の美声に一目惚れした。リッチー・エドワーズ(g)のただならぬメンヘラオーラに惹かれた。本物だった。彼は'95年に「I Love You」の書置きをホテルに残し失踪、'08年になって死亡宣告が出された。


Manic Street Preachers - You Love Us (Clean ...

 随分時が経ったため、リッチーの姿込みのPVがなかなか見つからない中、まさかのリッチーメインのPVを発見。あぁ、そう、ちょっとこのイッちゃってる危うい目がいいのだ。というかギター弾けよ、ギター。あと、ジェームスのお仕事の邪魔すんなwww

 「アルバムを1枚だけ作って、世界でナンバーワンを獲って解散する」とブチあげ世間を騒がせ、あげく、それがコケたら撤回宣言をするというカッコ悪さ。しかしこれが目立った。「悪目立ち」という言葉は、このバンドのためにある。

 この宣言に侮蔑的なインタビューをしてきた記者に向かい、突然カミソリで己の腕に「4REAL」(本物だ、という意味)と刻んで差し出し、18針の大怪我を負うリッチーも然り。「マジキチ」という言葉は、彼の所業にまで届かないと使えないような気がする。

 3rdアルバム『ホーリー・バイブル』は、リッチーが失踪する前に発売された最後のアルバムだ。鬱々としたリッチーの呪詛がてんこ盛りで、NME誌の「最も暗いアルバムベスト50」では堂々の1位を獲得している。「ベスト」って表現、適切なのかこの場合?


Manic Street Preachers | 4st 7lb | Glasgow 08/12 ...

 PV探したんだけれどなかったのでライブで。『4st 7lb(自虐の美)』のキチっぷりが、この中ではお気に入りだ。ダイエット中の女性の心理が物語のように綴られているのだけれど、「視野から完全に消え去るくらい痩せたい」とは尋常じゃない。

4ストーン7ポンドの体重、若さの終局
何て美しく威厳のある自虐性の発露
私はついに人生というものが理解できるようになった
完全に埋没した腹部を見つめながら

※CDの歌詞カード和訳から引用

 いやー、病んでるわ。リッチー(当時はリッチーとニッキー(b)が歌詞、ジェームスとショーン(Ds)が曲を作るという完全分業制だった)の人格の一部がリアルに顕われた問題作だ。

 というか、このアルバム自体が問題作。かつての、ちょっと盛り上がれるようなサービス精神に溢れた部分も情緒的な部分も全部とっ払い、無機質な密室の中でひたすら己と向き合い、のたうち、咆哮するかのような昏いエネルギーの爆発は、スピーカーを通して肌を突き刺してくるようだ。

 他の曲もいろいろ問題アリだが省略する。その多様な問題の質は、聴いていただかないとわからない。そして、聴けば直感的に「好き」or「嫌い」に割れるだろう。

 ちなみに、リッチーは今でもメンバーとして登録され、彼がいなくなった後もマニックス(バンドの略名)の作品の印税は、その遺族に等分されているそうだ。えぇ話や(´Д⊂

まとめ:パワーのUS、鋭さのUK

 もちろん、ニルヴァーナとかガンズとかドアーズとか(どんどん古くなっていくのは何故…)USロックもガンガン聴いていたし好きだ。

 私は、重低音で攻め立て、力尽くで屈服させてくる荒事師がUSロックだとしたら、UKロックは感覚的な急所をピンポイントで突いてなおかつ抉り、言葉責めで攻めてくるマッドなサディストだと思っている。



 ドMな私がどちらに惹かれるかは、もう自然の理なのかもしれない。